ながたに成果様で社内報のご支援をするようになった経緯
ながたに生花様は奈良県五條市を中心に活動されている葬儀社様で、「人を大切にした経営をしていきたい」という想いを持って経営をされています。
弊社は、ながたに生花様に対し、以前VMV(ビジョン・ミッション・バリュー)のリブランディングのご支援をさせていただいていました。
VMVが無事にリブランディングされたのちは、その浸透を進めるフェーズに入り、弊社からは理念を一枚のイラストにするサービスやクレドカード、ポスターを提供していたんです。
一方で先方でも社員様が主催となってVMVワークショップをされ、理念の浸透を進めていました。
社内報はそんな状況において、理念浸透を加速させるために弊社から提案をさせていただいた施策です。
社内報開始に至った課題
理念浸透においてまず大切なのは、「目に触れる機会を増やすこと」と「自分なりに再解釈をすること」です。
「目に触れる機会を増やすこと」という意味では、すでに弊社や先方の取り組みを経て実現できていました。
しかし社員の方それぞれがそれぞれの捉え方で理念を理解をしている状況で、他の社員がどう感じとっているか?を知る機会がなく、「自分なりに再解釈をすること」の機会が生じにくい状況でした。
こうした状況が続くと、同じ理念を見ているのに描く未来像に微細なズレが生じたり、その未来に不安を感じてしまったりといったリスクが生まれてしまいます。
こうしたリスクを回避し理念浸透を進めるため、理念浸透施策としての社内報を提案させていただいたのです。
社内報の内容
ご支援が始まった時点でVMVリブランディングで得ていた情報を整理し、その上でコンセプトを明確化させました。
その後は理念に関する事柄を各号違う切り口で、対象となる社員様にインタビューしています。
発行ペースは隔月で、インタビュー・ライティング・イラスト制作・誌面制作を経て2ヶ月ほどで1号分のコンテンツが出来上がるイメージです。
初年度の取り組みでは、VMVリブランディグプロジェクトに関わった社員様を取り上げ、お話を伺っていきました。
社内報の効果
まず社内の評価として、育休を取得している社員様から「社内報が発行されるのを、毎回楽しみにしてるんです。今は育休で職場にいないけど、みんなの状況がわかって嬉しいですよね」というお声をいただいています。
他にも社員の方からは「自分が取り上げられた号をみんな読んでくれて、話しかけてくれました」という感想もいただくことができました。
こうした感想は社員の方々が社内報を読んでくださっているからこそ、いただけるものです。
理念浸透は理念が目に触れる機会を増やすことが重要だとお伝えしましたが、社内報はしっかりとその役目を果たしていると考えられます。
また、ながたに生花様はありがたいことに、取引先様にも弊社が制作した社内報をお渡ししてくださっているそうです。
先方の担当の方から伺ったお話では、取引先様はおもしろがりながら読んでくださったようで「次はいつ発行なんですか?」と次号も楽しみに待ってくださっているとのことでした。
社内報は企画当初、インナーブランディングのツールとしてご提案していました。しかし現在は、先方が新たな使い方を見つけてくださったおかげでアウターブランディングツールとしての価値も生まれています。
こうした点から代表様にはご好評をいただいており、現在は2年目の制作を行っているところです。
社内報成功の要因
ここまでに好評をいただくことができた要因として、ながたに生花様らしさを追求した制作を行ったことが挙げられます。
ながたに生花様の社内報では「カッコいい信念を貫く姿勢とこわもてな方が多い半面、愛や思いやりといった温かくやさしい話が多い」という特徴をもとに「ゆめかわヤンキー」というコンセプトをご提案しています。
また社内報は「反応や感想などを通して日々企画を調整しながら、社員全員に狙った情報を届けられる媒体」というメリットがある一方で「きちんと作らなければつまらない、読まれない」といったデメリットもある媒体です。
そのため弊社がご提供する社内報では、「読んでみたくなる社内報」を心がけています。
こうした先方のコンセプトと、社内報というサービス自体のコンセプトが合わさった結果、漫画雑誌のようなタッチとそれをもじったコンテンツが溢れる、ながたに生花様にフィットした社内報が生まれたんです。
また各回で行うインタビューも誌面制作用の1時間に加え、デザインコンセプトを決めるためのヒアリング時間として30分をいただいています。
こうしたこだわりが、弊社の社内報ならではの価値を創出したのだと思っています。
今後の展望
現在は2年目の制作に入っています。テーマは引き続き理念に関する事柄ですが、取り上げる社員様は中堅層の社員様となりました。引き続き制作を進め、社員様全員分の社内報を作ることができたればいいなと思っています。
また現在は社内報に絡めたワークショップも開催しています。これは社内報の運営におけるステップをもとにご提案したものです。
社内報はこれまでお伝えした通り、まず「読まれる内容にする」というステップがあります。それを超えると次に「理解」というステップに至るのです。
ワークショップはこの「理解」に対しての施策で社内報が発行された月に取り扱った理念の内容をテーマに、その理解を深める内容としています。
このWSの「理解」を経ることで「行動」に繋がれば嬉しいなと思っています。
また社内報自体もアップデートを続けていきたいと考えているので、理念浸透や心理的安全性向上など、具体的な解決策のイメージがつきにくいお悩みを抱えている経営者様はぜひ、お問い合わせいただければと思います。
つむぎコンサルタント:田口 敏広
イギリスの大学院修士を卒業し、国内のNPOを経て2022年8月つむぎ株式会社にジョイン。社内ではコンサルタント業務に従事しつつ、社内報や広報系のニュースレター作成、中途採用支援やリブランディングの一環である行動指針の作成など、幅広く取り組んでいる。