今回ご紹介するのは、和歌山県に拠点を持つ、ラポールホールディングス株式会社の辻本和也様(以下、辻本様)。2020年に辻本葬祭とアスタサービス、2社の葬儀社が合併し、日々の暮らしから葬儀までをワンストップで支援する企業が誕生しました。
パーソナルブランドブック導入により、合併後の社員に変化はあったのでしょうか。他にも、パーソナルブランドブックの活用方法や、制作を通じての学びについてお話を伺いました。
魅力は、従業員の想いを形にしてお客様へ発信できること
––まず、パーソナルブランドブック導入の経緯を教えてください。
辻本様:すでにパーソナルブランドブックを導入している企業様から実物を拝見し、「非常にいいもんやな」と思ったのがきっかけです。従業員の背景や仕事に対する想いを形にして、お客様に発信できる点に惹かれました。
私自身は代表として表に立つ機会が多いですが、従業員はそうではありません。ですので、従業員の気持ちを一人でも多くのお客様に知ってもらえるツールになると考え、導入を決めました。
入社当時の気持ちを再確認できた
––インタビューを通して、社員さんにどのような変化がありましたか?
辻本様:従業員一人ひとりが、採用面接時に持っていた想いに立ち戻れましたね。入社時の考えは、成長や経験とともに変わります。そんな中でもインタビュアーが諦めずに深掘りしてくれたので、入社時に口にしていたフレーズを再び使っている従業員が何人もいたんです。
結果的に、社員自身が当時の気持ちを大切にできているかを振り返るきっかけにもなりました。パーソナルブランドブックの制作後、1人も退職していないのは初心を思い出せたからかもしれません。
合併した会社の従業員同士で、お互いの理解が深まった
––実際に届いたパーソナルブランドブックを社員さん同士が読んだことで、社内の雰囲気に変化はありましたか?
辻本様:パーソナルブランドブックを導入したのは合併してすぐのことだったので、それぞれの会社の文化や想いが混在していました。しかし、2社の従業員同士がブランドブックを読み合うことで、お互いの価値観を認識し、自然と受け入れられるようになったんです。
始めは合併に対して後ろ向きな意見もありました。でも今は、お互いの考えを深いところまで理解し、同じ方向を向いて仕事に取り組んでくれているので嬉しく思います。
名刺代わりにお渡し、想いを伝える
––パーソナルブランドブックをどのように活用しているか教えてください。
辻本様:葬儀のお打ち合わせでお渡しするのはもちろんですが、生花事業部では少し変わった渡し方をしていますね。
通常、生花事業部は裏方の仕事ですが、一定の価格以上の祭壇を担当した場合、どのような想いで祭壇を制作したかをお客様に説明しに伺います。その際、名刺代わりにパーソナルブランドブックをお渡ししているんです。お客様と直接お話しする機会を設け、自分の想いを伝えることで、より一層身が引き締まるのではないでしょうか。
また、パーソナルブランドブックを従業員のご家族にもお渡しするように伝えています。ご自宅で仕事の話をする人は少ないでしょうから。従業員本人は照れくさいかもしれませんが、真剣に向き合っていることが伝わるので、ご家族様も喜んでくださいます。
ブランドブックを通じて、従業員の価値観を深く理解できた
––パーソナルブランドブックの制作を通しての気づきがあれば教えてください。
辻本様:従業員一人ひとりを、知っていたようで知らなかったことに気づきました。普段から従業員と話す機会はありますが、本音を聞き出すのは難しい。代表取締役である私に「自分を良く見せたい」という気持ちが前に出てしまうので、従業員の言葉が刺さらないことはよくあるんです。
しかしながら、今回のパーソナルブランドブックを読み、想像以上に真剣に仕事に臨んでくれていると理解できました。また価値観が会社と大きくズレている従業員がいないこともわかり、非常に安心しましたね。
入社当時のキャリアパスが実現できているか、振り返りのツールとして使いたい
––これからの展望について教えてください。
辻本様:今後は従業員との振り返りの際に、パーソナルブランドブックを活用したいと考えています。仕事の成績や進捗だけを確認するのではなく、入社当初に描いていたキャリアパスが実現できているかを考えるきっかけになれば嬉しいです。
また、定期的にパーソナルブランドブックを作り直すのもおもしろいですね。過去から現在にかけての成長が顕著にあらわれてくると思うので。これからも、従業員をより深く知り、成長を感じるツールとしてパーソナルブランドブックを活用していきたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。これまでにもさまざまな会社様へ、パーソナルブランドブックの導入事例インタビューをさせていただいております。ぜひ他の会社様の事例もお読みになられてみてください。