静かな退職
「静かな退職」とは
近年国内でも注目されている「静かな退職(Quiet Quitting)」とは、退職や転職はせずに必要最低限の業務だけを行うようになる状態を指します。
本調査の結果、この“静かな退職”の要因や対策に関して、経営者と社員の間には大きな認識の差が存在することが明らかになりました。

■アンケート調査結果サマリー

◇調査結果の詳細
「静かな退職」の認知状況
まずは“静かな退職”という言葉の認知について質問したところ、以下の結果となりました。

【経営者】
静かな退職

【社員】
静かな退職

静かな退職を『退職や転職はせずに、最低限の業務だけを行うこと』と定義した中で、実際に会社で静かな退職が起きているかを質問したところ、次のような回答となりました。

【経営者】
静かな退職

【社員】
静かな退職
「静かな退職」という言葉を知っていると回答した割合は、経営者・社員ともに約2割に留まりました。
一方、自社で“静かな退職”が起きていると感じている人は、社員が29.7%、経営者が22.9%。
この時点で、すでに認識の違いが見られます。

◇静かな退職が起きる原因
静かな退職が起きる原因について質問をしたところ、次のような回答となりました。
(※複数回答)

【経営者】
静かな退職

【社員】
静かな退職

原因として挙げられた要素
複数回答による結果では、経営者・社員ともに

が上位3項目に挙げられました。
しかし、回答率を比較すると明確なギャップが見られます。
特に「給与・処遇」では社員の方が10.9%高い結果に。
また「上司との関係」では7.0%、「キャリア展望の欠如」では6.2%、いずれも社員の方が高い割合を示しました。
これらの数値から、社員は上司とのコミュニケーション不足や評価への不信感、将来のキャリア不透明感を強く感じていることが読み取れます。
一方で、「やりがい不足」が両者共通の上位項目となっており、無気力化を防ぐうえで“やりがい”が不可欠な要素であることが明らかです。

◇「静かな退職」を防ぐ施策
最後に、静かな退職が起こらないための施策について質問をしたところ、次のような回答となりました。
(※複数回答)

【経営者】
静かな退職

【社員】
静かな退職

経営者・社員双方に「静かな退職を防ぐには何が必要か」を質問したところ、
上位に挙がったのは以下の3項目です(複数回答)。

ただし、その順位や回答率には違いがありました。
特に「評価制度の改善」では、社員が最も重要視しているのに対し、経営者は3番目。
両者の間に17.3%という大きなギャップが見られました。
また、「働き方の柔軟性」においても7.5%の差がありました。
ここで言う“柔軟性”とは、労働時間よりも働く場所や進め方の自由度を意味している可能性が高いと考えられます。

■注目すべきポイント:「やりがい」を生み出すには
静かな退職の原因として「やりがい不足」が経営者、社員いずれにおいても挙げられていました。そして、やりがいを生み出すための要素としては、高いレベルの仕事を通じた自己成長であったり、キャリアがより明確になるサポートという施策以上に、「一人一人のビジョン・ミッションの醸成」が重要である点が非常に興味深い結果でもあります。一人一人がどんな未来を描くのか、働くうえで何を大切にするのかを深めることこそが重要になっていることが読み取れます。

■解決の糸口:「想い」を可視化するパーソナルブランドブック
こうした状況を踏まえ、つむぎ株式会社では、社員一人ひとりの“想い”を可視化する「パーソナルブランドブック制作サービス」を展開しています。
(サービスページ:https://tsumugi-mirai.jp/lp-brandbook/
パーソナルブランドブックは、社員や経営者への丁寧なインタビューを通じて、その人の価値観・仕事への想い・ストーリーを言葉とデザインで表現する一冊。
制作過程そのものが、社員同士・経営層との対話のきっかけとなり、組織全体に「共感の循環」を生み出します。
“数字では測れない社員の熱量”を言葉に変え、「働く意味」や「つながり」を再構築することが、静かな退職を防ぐ最も本質的なアプローチであると私たちは考えています。

■本調査について
調査方法:インターネット調査
調査期間:2025年10月6日~13日
調査対象:①40代以上の経営者297名 ②40代以上の一般企業で働く社員360名

■ 本件に関するお問い合わせ
つむぎ株式会社 広報担当:高橋昂希(タカハシコウキ)
Email:info@tsumugi-mirai.jp
TEL:090-6549-1687