ブランディングを行うことになった背景

なかたさまは和歌山県で活動する葬儀社様で、田辺市・白浜市に7つの会館を展開しています。社員数はパート・役員をあわせて約30名です。
ブランディングに取り組むこととなったきっかけは、弊社の主催する経営合宿でした。
合宿では、参加いただいた経営者様それぞれに自社の10年後を文章化していただく“10年物語”というワークを実施しました。そのときになかたさまが描かれた10年物語はとても特徴的なものでした。
多くの経営者様が10年後も成長し続ける物語を綴る中、なかたさまは2~3年後に成長を止める、というストーリーを立てられていたのです。

お話を伺うと、そこにはなかた様らしさのある理由がありました。なかた様の10年後の目標は、社員とその家族が安心して未来を見据えることができる会社になること。
社員の満足度を上げ地域においてリーダーシップを発揮し、地域の方々から「なかたで働くなら安心だね」といわれるような会社を目指していたのです。
この未来のために大切なのは、地域へなかた様の持つ想いをしっかりと伝えることでした。

つむぎが得意とするのは、事業成長に合わせて人と組織に関するサポートを提供すること。その結果社員を通してお客様へ理念が伝わっていきます。いわゆるインナーブランディングの領域です。
なかた様においては、その想いをわかりやすい形に作り上げることがインナーブランディングのスタートにもなると考え、アウターブランディング領域で協力を依頼しているブランディング企業・CELL WORLDINGさんと連携し、ブランディングを開始したのです。

ブランディングの内容

ブランディングにおいては、CELL WORLDINGさんが主軸となり、インタビューワークを実施。大切な言葉を引き出し、分解し、整理してまとめていく中で、言葉を紡いでいきます。様々な角度から質問をぶつけ、お葬式に対して大切にしていること、なかたという会社が大切にしていることを一つずつ拾っていきました。普段はお葬式施行に集中することが多く、このようなことを考える機会もなかなかありません。あえてグループワークを行い、意見を引き出すことで、自分たち自身が大切にしていることも改めて振り返る機会となりました。

ブランディングの効果を高めるために

これらの活動の中で弊社が行ったことは、これらのワークの価値を最大化することにあります。今回はロゴの統一も一気に行うことを想定し、CELL WORLDINGさんに理念設計からお手伝いいただきました。ロゴや社名など、VI(ビジュアルアイデンティティ)と言われるものの設計においては、単なる見た目の話ではなく、その背景にある想いこそ大事だからです。

その「想い」を引き出すために行ったものがグループワークですが、一方で数回のグループワークですべての想いを引き出すことにも限界があります。つむぎは、中期経営計画から採用、教育、評価制度と一気通貫のサービスの中で、クライアントと長い関係性を築いていきます。

その中で感じたこと、大切にしていること、強みといったものを広報支援の形でディスカッション。第三者だからこその視点で、なかたさんの想いや特徴といった整理のポイントを伝えるためです。

つむぎが目指すのはお客様がより良い状態になることであり、自分が担当かどうかという点は大きな問題ではありません。お客様にとってベストなものを作るために自分にできることは何か?を探し動くことは、つむぎメンバーに共通している想いです。

今回のなかたさんのブランディングにおいては、つむぎとCELL WORLDINGさんの双方向の強みを活かした形で実現したものです。
形になったVMVは経営陣とのディスカッションの末、さらに磨きこまれ、満足のいくMISSION、VISION、VALUE、そしてPRINCIPALという、新たなVMVが完成したのです。

これから

出来上がったVMVは大変ご好評をいただいており、VMV浸透を意識したブックレットも作成。またオフィスには社長の直筆でVMVが描かれました。

つむぎでは新たなVMVをもとに、中期経営計画やや社内報制作を通じて、10年物語の実現に向けて新たな伴走をスタートしています。今後も継続的にVMV浸透やブランディングに関するサポートを提供していきたいと考えています。