自分を大切に、お客様も幸せに。

「どう生きるべきなのか」思い詰めてしまった学生時代

 

中学生の頃は、学校や家庭での人間関係に思い悩み、周囲に対して妬みや恨みの気持ちばかりを抱えた暗い思春期を過ごしていました。

 

人生が180度変わったのは、親元を離れて寮生活を始めた高校生の頃。同級生や先輩たちと集団生活を送ることで、徐々に周りに心を開くようになっていきました。

 

その一番大きなきっかけは、寮のルールを破ったり部活をサボったりと悪さをする自分に対して、本気で怒りながらも、励まし続けてくれたことです。時には「いつでも部活に来いよ、待ってるよ」と書かれた手紙を受け取ることも。

 

「こんな自分でも信じて肯定してくれる人がいるんだ」

 

それがとても嬉しく、だんだんと人生に充実感を得られるようになっていきました。そんなあるとき、ふとしたきっかけで、友人が家庭の事情で苦労を抱えていることを知ります。そこで初めて、自分がいかに不自由なく生きてきたかを自覚しました。

 

さらに大学で国際社会や国際協力について学び、世界中にはありとあらゆる社会問題がはびこっているという現実に直面したのです。

 

自分が知らないだけで目の前に困っている人はたくさんいる。

自分の人生を明るく照らしてくれた友人もその一人なんだ。

 

次第に、何かに駆り立てられるように「周囲の人や環境に恵まれた自分がやるべきことは何か」「どう生きるべきなのか」と思い詰めて考えるようになりました。

 

ところが正しさを突き詰めるあまり、だんだんと曖昧な事柄に折り合いをつけられなくなってしまいます。他人の弱さや間違いを受け入れられない。高い理想を掲げ、それに対して至らない・頑張れない自分を見ると自己嫌悪に陥る。理想と現実の乖離に苦しみに悶える日々が続き、大学卒業を間近に控えた春、うつ病と診断を受けます。今まで自分が信じてきた価値観が粉々に崩れ去り、胸にぽっかり穴が空いたような喪失感に襲われました。

 

今はとにかく体調や心身のバランスを整えたい、生活環境をガラッと変えたいという気持ちから、卒業後はイギリスの大学院に進学し海外生活を送ることに。

 

そこでだんだんと内面に変化の兆しが現れました。

 

白か黒、0か100かで考える凝り固まった価値観が和らぎ、物事を柔軟に捉えられるようになったのです。

 

留学先で出会う人々は、肌や髪の色、言語、文化、何もかもが違う。どんなバックグラウンドであろうと気にせず、一人の人間として接してくれる多国籍の友人と過ごす日々はとても心地よく、自分が思う正しさや正義感だけが人生のすべてではないと教えてくれました。

 

自分の人生を大切にしながら、お客様も幸せにしたい

 

日本に帰国後は、NPO法人に就職。在日ムスリム・難民の生活困窮支援事業や罪を犯した人の社会復帰支援・非行少年の更生事業などの立ち上げに従事します。大学院で国際協力について学んだ経験を活かし、社会問題解決の一助になれるよう必死に奔走しました。

 

ところが、困っている人のためにと頑張りすぎるあまり、身を削るような働き方をしてしまいます。次第に、自分の人生がどんどん仕事に飲み込まれていくような感覚に陥っていました。

 

そんなときに出会ったのが「働くがやりがいに、そして人生を幸せに」と掲げるつむぎ株式会社(以下つむぎ)・代表の前田さんです。社内の働きぶりを見たときは、目から鱗が落ちるような感動がありました。会議のときもメンバー一人ひとりの発言が尊重され、安心して意見が言い合える。お客様と対等に信頼関係を築いていける。そしてお互いに感謝をし合う文化。

 

「仕事で人を大切にするってこういうことなんだ..….

 

つむぎでなら人と信頼関係を築きながらやりがいを持った働き方ができるかもしれない。

 

この輪を広げ、お客様や企業で働くすべての人の「働くがやりがいに、そして人生を幸せに」できるものなら、こんなに嬉しいことはありません。つむぎの人事コンサルタントとして、自分の人生を大切にしつつ、お客様も幸せにしたい。それが今の私の目標です。