今回は、新潟県を中心に仏壇事業やご葬儀のサポートをしている会津屋の舩山 博貴様(以下、舩山様)にお話を伺いました。「人の心をより豊かにする」を理念とし、故人様との最期の瞬間を大切にしている地元企業です。

会津屋様では様々な場面でパーソナルブランドブックを活用いただいていますが、パーソナルブランドブックの魅力は「社員一人ひとりの考えを発信すること」だと舩山様は仰います。他にも、パーソナルブランドブック制作後の社員の変化や、お客様の反応についてお話を伺いました。

社員自身の考えを発信できる場が必要だ

––パーソナルブランドブックを導入した経緯を教えてください。

舩山様:会津屋は昭和10年に創業した会社ですが、私が社長に就任してから、現場力をより高めたいと考えるようになりました。そのためには人材の確保が必要だったので、採用活動に力を入れていた時期があったんです。

丁度そのタイミングで、補助金を活用して採用動画をつくれる機会があり、動画撮影を社員に任せることとしました。すると社員たちは、普段会社で見る姿よりもいきいきとした様子で働きがいを話していたんです。私はその社員の姿を見て、「社員自身の考えを、一人ひとりが発信する場が必要だ」と気づきました。

そんなとき、つむぎ代表の前田さんからパーソナルブランドブック制作の提案を受けたんです。パーソナルブランドブックの説明を伺うと、まさに社員一人ひとりの気持ちを表現するのにピッタリなツールだったため、導入を決めました。

幅広い年齢層でも、互いを理解し支え合う関係性に

––パーソナルブランドブックを社内で共有し、社員さん同士にどのような変化がありましたか?

舩山様:一緒に働く仲間の価値観をより深く知れたため、風通しの良い雰囲気になりました。弊社には18歳から70歳を過ぎている社員が在籍しており、これまで様々なライフイベントを迎えた社員や、これから体験する社員が混在しています。

そんな中、社員同士がお互いの経験を共有できたからこそ、困ったときはしっかりサポートし合える関係性になりました。

パーソナルブランドブック制作後、他社様で実施している「組織風土診断」を社員向けに実施したんです。すると、「風通しが良く、優良な会社である」という嬉しい結果となりました。

 

※組織風土診断:職場の雰囲気や風土に関する社員のアンケートを通じて、会社の組織風土を分析し、今後の改善に繋げていくことを目的とする診断のこと。

パーソナルブランドブックが、故人様を思い出すきっかけにも。

––パーソナルブランドブックをご活用いただく中で、印象に残っているエピソードはありますか?

舩山様:弊社では会員様向けに、お客様感謝祭やバス旅行のご案内を紹介する『会津屋たより』を年に3回お送りしています。

実はその中にパーソナルブランドブックを同封しているのですが、以前会津屋でご葬儀をされたお客様から「このエピソードはうちのお父さんのお話ではないでしょうか?当時の光景が鮮明に思い出され、涙があふれました」という心温まるお手紙をいただきました。

社員が大切にしているご葬儀のエピソードが、3年越しにご遺族様に届いたんです。そして、パーソナルブランドブックを読んだご遺族様が、故人様やご葬儀の記憶を鮮明に思い出してくださった。

この出来事は、「故人様を思い返していただけるきっかけを作ること」を大切としている私たちにとって、非常に嬉しい経験となりました。

コロナ禍でも、ご依頼件数が増えた理由

––様々な方法でパーソナルブランドブックを活用いただいていますが、ご葬儀の依頼件数に影響はありましたか?

舩山様:はい。ありがたいことに、ご依頼は増えています。

初めてパーソナルブランドブックを制作したのは2021年。コロナ真っ只中の時期でした。人と人が繋がるのが難しくなった状況で、社員をいかにお客様に知ってもらうかが重要だと考えていたんです。

そこでコロナ禍の約3年間、社員の人柄を地域のみなさまに浸透させられるよう、パーソナルブランドブックを様々な方法で活用しました。

また、一件一件のご葬儀にも誠実に向き合ってきたので、お客様から「会津屋は素晴らしい葬儀屋さん」と認知していただけたのではないでしょうか。

社員一人ひとりが輝ける機会こそが、パーソナルブランドブックの存在意義

––パーソナルブランドブックを制作しての気づきはありましたか?

舩山様:「会社として目指す姿」を理解している社員が想いを発信するからこそ、それがお客様に伝わり、地域のみなさまから愛される企業になると実感しました。

当社は「社員さんに話してもらう機会を作ること」であるパーソナルブランドブックの制作自体が一番の目的であり、「活用方法」はそこまで重要視していませんでした。今でこそ様々な方法で活用していますが、会社が目指す姿が社員全員に浸透している状態で初めて、パーソナルブランドブックの効果が生まれると考えています。

そのうえでパーソナルブランドブックを活用するからこそ、社員同士がお互いを深く知り、良い仕事ができるチームになる。

そして、社員の働きがいがお客様に伝わり、お客様が満足してくださる。最終的には波及効果で依頼が増え、売上が上がる。

このようにパーソナルブランドブックを活用するというよりも、社員一人ひとりが輝く場を作ることで、好循環な運営ができるのだと学びました。

会津屋の想いを浸透させ、地域の方のお別れの時間をサポートしたい

––最後に、会津屋様の今後の展望について教えてください。

舩山様:新潟県には多くの葬儀社さんがいらっしゃいますが、その中でも「会津屋にご葬儀のサポートをしてほしい」というお客様が増えたら嬉しいです。

当社は地域に根差した葬儀社として「笑顔の涙で故人様をお送りできる葬儀」を提供したいと考えています。故人様が残してくれたご縁を紡ぎ、一人ひとりの生きた証をひも解きながら、人生をより良く生きるための基盤に気づけるきっかけをお届けしたいのです。

「大切な方との最期の瞬間をかけがえのない時間にする葬儀」を地域に浸透できれば、私たちの活躍の場も増えていくでしょう。そのために、感動していただけるご葬儀のお手伝いをするのはもちろん、社員の声をお客様にお届けしていきます。

 

パーソナルブランドブックも活用しつつ、社員教育にもより一層力を入れ、お客様の満足度を上げていきたいですね。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。これまでにもさまざまな会社様へ、パーソナルブランドブックの導入事例インタビューをさせていただいております。ぜひ他の会社様の事例もお読みになられてみてください。

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