<中途採用編>つむぎコンサルタントによる成功事例紹介【ながたに生花様】

ながたに生花様で中途採用支援を行うことになった背景

ながたに生花様へ中途採用の支援を開始したのは、2021年のことでした。
ながたに生花様は奈良県五條市を中心に活動されている葬儀社様です。創業60年以上で、当時は3つの拠点を運営されており、社員数は15名ほどでした。

当時から大切にされていたのは「人を大切にした経営をしていきたい」という想いです。スキルアップや教育が充実しており、働くことが楽しい良い会社にしていきたいと考えていらっしゃいました。

そういった想いのために売上の拡大、店舗の出店などを予定されていましたが、一方で現場の忙しさはとてつもなく、大きな課題を抱えていたのです。
のちにわかったことですが、人時生産性は当時150万円以上でした。一般的に人時生産性生産性は100万円程度が目安とされ、その値ならスキルアップや教育の時間を十分に確保できるといわれています。
それを50万円も超えていると考えると、当時のながたに生花様の忙しさも伝わりやすいのではないでしょうか?

描いている理想を叶えるためには、まずなによりも現場を落ち着かせる必要がありました。そうしてご相談をいただき、中途採用支援がスタートしたのです。

中途採用支援の内容

弊社の中途採用支援では、最初の3ヶ月でどの媒体でどのくらい応募があるのかを把握し、そこから効果的な戦略を考えていくようにしています。
ながたに生花様の中途採用支援でもこの方法を展開し、まずオンライン・オフライン合わせて10媒体以上、求人を掲載しました。

ひとまずの掲載を終えたあとに行ったのは、掲載内容の調整です。
求職者の方が興味を持つ語句をリサーチし掲載内容に加えたり、ながたに生花様の特徴である「人」への考えを記載したりしていきました。

合わせて、お客様、実際に働いている社員、そして会社の想いと、入社してから関わることになる3つの関係者にお話を伺い、応募時と入社後のギャップをなくせるような工夫も行なっています。

そうして一定期間後、それぞれのパフォーマンスを比較。効果の高い媒体を選定していきました。現在はオンラインの7媒体に求人情報を出し、そのうち2媒体には予算をかけ、日々細かな調整を施しています。

中途採用支援の効果

2021年のスタートより中途採用活動を続け、2024年現在、社員数は28名へ増加しています。途中、中途採用した方が離職してしまったこともありますが、それでも10人以上の求人を獲得できたのは大きな成果でした。

それまで求人の応募はほとんどなかったそうですが、ご支援開始以降は毎月応募があり、面接を行うという状況へ変わりました。その変化から、先方には「このエリアでもこんなに求人が来るんですね!」とご満足の声をいただいています。

またこの3年の間に、離職率を低下させる取り組みも始まりました。
現在では、例えば会社の考えがわかるインタビュー動画を面接で流したり、新入試社員の方へ社内にどんな人がいるのかが一目でわかるプロフィールシートを渡したりといった取り組みが行われています。
加えて入社後の研修では、新入社員のスキルに合わせた内容を調整する、いわばオーダーメイド型研修が実施されています。

こうした定着率向上に向けた取り組みは実を結んでおり、現在、中途で入社し退職してしまったという方は、ほとんど出ていません。

成功の要因

成功の要因には、地域や時期の特性に合わせた展開が挙げられます。
地域の特性についてもリサーチしていきました。地元の求人社さんにお時間をいただいて、その土地特有の事情を伺っていったのです。
その結果、戦略を描く上でヒントとなる情報をいただくことができました。

五條市は奈良県の中でも田舎の地域で、奈良市から大阪へ出る途中に存在するわけでもありません。そのため奈良市からの獲得に力を入れるべきではないということがわかったのです。
また土地柄、2月ごろからは特産品である梅の収穫がはじまり、高い需給で求人が出されるため、その時期には求人を控えた方がいいということもわかりました。
そして例えば地域を絞り、3月ごろから求人を出すといったような展開をしていったのです。

キーワードや内容の調整だけでなく、掲載する時期や地域の調整も施したことが成功につながったのだろうと思っています。

今後の展望

弊社の中途採用支援以降、10名以上の方がながたに生花様に入社されました。加えて店舗も増加し、業績も順調に伸びています。

懸念だった人時生産性も下がってきており、その結果、念願だったスキルアップや教育に力を入れられるようなりました。現在はVMVをどう実現していくかというワークや、社員同士の理解を深める社内報の制作などの施策が行われています。
中途採用を皮切りに良い循環を生まれていったというのが、このながたに生花様の中途採用支援なのです。

今後は、市内や他県の方にも「ながたに生花で働きたいです!」と応募していただけるように、採用ブランディングを行っていきたいと考えています。

その動き出しとして、新たに新卒採用ブランディングを行うこととなりました。これから5月には、ながたに生花の採用チームと一緒にコンセプトや勝ちパターンを設計していく予定です。

ここからさらにながたに生花様が良い会社となるよう、より深くご支援をしていきたいと思っています。

 

つむぎコンサルタント:髙島
2015
年に大学を卒業後、船井総研に入社。およそ6年間にわたり、採用や教育など主にHR分野のコンサルティングを担当。20213月に退職し20214月よりつむぎ株式会社にジョインし、採用業務に注力しつつ、個人でも法人を立ち上げ、コーチング領域のサービス展開にも取り組んでいる。